ぱーぷるわんこ

好きなものを好きなだけ。

Fünf Tage

2022年12月27日から2022年12月31日。
きっと何年経っても、この夢のような5日間のことを思い出すだろう。


24日の土曜日、Sexy Zoneがはじめて京セラドームに立つ姿を見届けた。もう出てきた瞬間に泣いて、メドレーで泣いて、4人の言葉に泣いて、ペンライトの色に泣いた。
帰宅してから25日にかけて、出会って8年になる人生のパートナーとゆっくりときを過ごした。この人と一緒にいられる幸せを噛みしめた。
26日の月曜日、3年ぶりに転勤前の職場に出張で、久しぶりに昔の上司や先輩たちに会えた。楽しくて楽しくてゆっくりしすぎて最終の新幹線を乗り過ごして夜行バスで帰宅した。
27日の昼休み、寝不足だなあと思いながら、残り2日で仕事が納まるかなあと心配しながら、数日で感じたそれぞれの幸せを噛み締めながら、いつものようにメールチェックをした。

「ファンクラブ会員の皆さまへお知らせ」

ああ、と。
そっちだったか、と思った。

すばるさんのことがあった4年半前から、「お知らせ」なんて言葉はもう見たくないと思っていて。でも、聡ちゃんのことがあった2年半前から、ずっと楽しみにもしていた。

ただ、マリウスが戻ってくるとしたら、大学を卒業したタイミングだと思っていた。
それが日本の大学なのか外国の大学なのかは分からなかったけれど、少なくとも12月のこのタイミングで戻ってくるわけがないと思っていた。
いまこのとき、見たい言葉ではなかった。

開いたその先には、「Sexy Zoneを卒業」「ジャニーズ事務所を退所」という言葉が並んでいた。
そうだよね。だって、この時期だもんね。
そう思いながら、ランチを食べながら、あふれ出る涙を抑えられなかった。
マリウスからの言葉は愛にあふれていて、それはわたしが想像していたとおりの、いやそれ以上に大人になったマリウスの言葉で、いつの間にこんなにきれいな日本語が書けるようになったんだろうと思った。

ドームに5人で立ってほしかった。くやしい、と思った。
最後に5人の楽しそうな姿を見たかった。かなしい、と思った。
クリスマスパーティー、5人だったらよかったのに、と思った。

Twitterを開いたらそこには動揺するタイムラインがあって、4年半前と同じだなあと思った。
その中に、Sexy Zoneがインスタグラムを始めたという投稿があった。
待ちわびていたそれが嬉しくて、4人だと思っていたクリスマスパーティーに実は5人いたことがまた嬉しくて、また泣いた。

残り15分しかない昼休みだったけれど、見られるところまで見ようと思って、JFCの動画を開いた。
そこには、2年前と同じ5人がいた。
ずっとずっと待ち望んでいた5人がそこにいた。
マリウスはていねいにていねいに言葉を紡いで、昔みたいにお兄ちゃんたちがその言葉をフォローしていて、でもその数はずっと昔より少なくなって。
あの小さかったマリちゃんが、いつの間にこんなに大きくなったんだろうなんて、2年前にも思ったことをまた思った。

動画を途中まで見て仕事に戻ろうとして開いたTwitterで、インスタライブをやっていたことを知って。
5人で旅に出ていることを知って。
夜にまたインスタライブをやることを知って。

待って待ってと。
まだ飲み込めないよと。
とにかく訳も分からないまま21時半までに帰宅してご飯を食べ終えないといけないことだけ理解して。
仕事納まらないなあと思いながら退社して。

アーカイブが上がらないからとTwitterで上げてくれていたインライ動画を見て泣きながら帰宅して。
ご飯を食べて、インライが始まる前にJFC動画を見ながらまた泣いて。
21時半と言いながら遅れて始まったインスタライブを見て、笑って、泣きながら笑って。

ドームに5人で立ってたんじゃん、と思って。
最後に5人の楽しそうな姿をこんなに見れるんじゃん、と思って。
クリスマスパーティー、しっかりプレゼント交換までしちゃってさすがだな、と思って。

ああそうだった。Sexy Zoneってそうだった。
優等生に見えて、実は自分たちのやりたいことは譲らない人たちだった。
自分たちのやりたいことをワガママにしないために筋を通して、自分たちの夢を叶えるために努力と我慢を惜しまない人たちだった。
誰よりも窮屈なところで、収まりきらないぐらいの自由を表現する人たちだった。
道のない王道を、傷つきながらかき分けながら、まっすぐにまっすぐに進んできた人たちだった。


思えばわたしがSexy Zoneに出会ったのは十年前。
Sexy Zoneがようやくデビュー1周年を迎えるというころ。
あのころはまだ、声変わり後で安定した声が出せなかったセンターと、5人の中ではすっかり大人に見えた十代だった2人と、きれいな高音を歌い上げる子供だった2人と。

当時の自分のTwitterを見てみたら、2012年11月17日、発売されたばかりのファーストアルバムを買っていて。
十年後が楽しみだなあと言っていた。

遡ってみると自分の記憶なんてあいまいなもので、はじめて5人の姿を生で見たのは2013年2月の神戸の握手会だと思っていたのに、どうやらわたしは2013年1月2日の大阪城ホールに行っていたようで。
けんけんとっと、けんとっと
みんなぼくに、ハマリウス
18歳の健人と12歳のマリウスに、そのC&Rができたことを喜んでいた。
十年後の今日、マリウスのそのC&Rを思い出して泣く日がくるなんて、思わなかったね。

5人を知ることが楽しくて仕方なくて、十年後にどんな成長した姿が見られるんだろうかなんて、あのころは十年後をあんなに遠い未来だと思ってた。

この十年、本当にたくさんのことがあったね。
5人のステージで歌ったララリラに、バラバラにならないかと心配したこともあった。
シングルを出す度にどんどん衣装に差が出て、5人のSexy Zoneがなくなってしまうんじゃないかと不安になったりして。
3人体制になります、メンバー流動制になりますなんて言われて、聡ちゃんやマリちゃんはどう感じたんだろうと心配した。
カラフルEYESで5人に戻ったときは、わたしの人生史上一番金欠だった時代だったけれど、それでもなんとかCDを買うお金を捻出して。
5人に戻って迎えられた5周年、まだまだ振り返る時期じゃないなんて言葉を頼もしく感じた。
5人になったら売れるぞ!と思っていたのに、こんなに最高の5人がそこにいるのに、期待どおりに数字はついてこなくて、もう若手でもなくなっていくことに焦って。
それでも思っていたよりもずっと早く、ひとつの目標だった24時間テレビを任されて、大きくなった5人に安心して。
聡ちゃんがお休みして、大丈夫だろうかと心配で、それに気付かなかったことが悲しくて、名前を出さない4人に、もう5人に戻れないんじゃないかと不安にもなった。
けれど、1年9か月のお休みを経て戻ってきた聡ちゃんにほっとして、5人のRUNとノッファに、最強の5人だって改めて確信した。
マリちゃんがお休みすることになって、たくさん心配して、それでも今度はマリウスの名前をたくさん出してくれる4人に安心もして。
ずっとずっと、心配ばっかりしてた。
5人でいられるかな、健康でいてくれるかな、国民的アイドルになる未来まで本当に辿り着けるのかな。
ずっとずっと、わたしにとってSexy Zoneを応援することって、心配することと同義だったかもしれない。

でもね。
最後の5日間、こんなにたくさん泣いて、こんなにさみしくて仕方なかったのに。
不思議なものだね。心配なんて本当に、これっぽっちもなかったんだ。

外野の声の入りづらいこんな年の瀬にあえて発表したことも。
5人でドームに立つって夢を実は叶えちゃってたことも。
ドームでのセクベアちゃんの声がマリちゃんだったことでわたしたちにも5人のドームを味わわせてくれてたことも。
ドームで歌った歌声もオレンジ色のペンライトもマリちゃんにしっかり届いていたと教えてくれたことも。
たくさんの関係者が知っていただろうに、どこからもそれが漏れなかったことも。
このタイミングでインスタ開設して、しっかり数字だって大事にしていることも。
時間があればインライしてファンと最後まで近くにいようとしてくれることも。
垢バンぎりぎりのセクシールーレットなんて自由を放り込んでくることも。
マリちゃんがお休みしていた2年のことを楽しそうに5人で話していることも。
いまマリウスが進もうとしている道を、勉強の内容をしっかり教えてくれることも。
たくさんの写真と動画でいつだって笑顔にしてくれることも。
5人がお互いへの愛を、信頼を、包み隠さず、言葉を尽くして教えてくれることも。
わたしたちがまだ受け入れられないのもさみしく思うのも分かってくれることも。
どれだけ5人で話し合ったのか、その言葉で、態度で、表現してくれることも。
行く道が分かれたって、一生、5人でSexy Zoneだって言ってくれることも。

そのどれもが、ひとつひとつが、5人のこれまで歩んできた道で、培ってきた成果だった。
愛にあふれたそのすべてが、きちんとエンターテインメントとして完成されていて。
5人を望んでも与えられなかったあの時代、ただ5人を表すことすら難しかった。
きっと抗えないたくさんの理不尽を経験してきたあなたたちが、こうやって、全面に愛を表現していい場所まできたんだね。

ねえ、大人になったね。
いつの間に、こんなにも頼もしくなったんだろう。
心配なんて、もうしなくていいんだね。


これから、Sexy Zoneは国民的アイドルになるだろう。
マリウスも、マリウスの進むべき道で、行きたい道で、世界中を幸せにする人になるだろう。
それは、今までよりもずっとずっと強い、確信。

11歳のときに、震災で傷ついた日本の人を幸せにしたいと願って、ドイツから飛行機に乗ってやってきた少年が、4人のお兄ちゃんに出会って、すくすくと成長して、たくさんの人を幸せにして、そうして22歳になった今、世界中の困った人たちを幸せにするために飛び立っていく。
なんてきれいな物語なんだろう。

でもね、たくさんのしんどいことがあっただろうに、それをきれいな物語にできたのは、全力で頑張っていたあなたたちがいたからだね。
その物語をほんの少しでも、一緒に彩ることができて、幸せだよ。


ありがとう。
マリちゃんに伝えたい言葉はなんだろうと、たくさんたくさん考えた。
でもね、やっぱり出てくるのはこの言葉だった。
ありがとう。
日本に来てくれてありがとう。
ジャニーズに入ってくれてありがとう。
Sexy Zoneになってくれてありがとう。
愛をたくさん伝えてくれてありがとう。
不安やさみしさを伝えてくれてありがとう。
これからも5人だって言ってくれてありがとう。
Auf Wiedersehen またね、って言ってくれてありがとう。
あなたを、あなたたちを好きになれてよかった。

これは別れだけれど、悲しいものではなくて。
新たな門出で、旅立ちで、きっと喜ばしいことで。
今はさみしくてさみしくてさみしくてさみしくてさみしくて、仕方ないけれど。
少しでも気を抜いたら泣いちゃうし、涙はとめどなくあふれてくるけれど。
でも、こんなに晴れやかな気持ちで送り出せることがうれしい。

Congratulations がんばれ
Congratulations 幸あれ